国内プロレス団体の近年の ビジネス変革をまとめました

新日本プロレスだけじゃない!?国内プロレス団体の近年のビジネス変革をまとめました!!


2010年代(特に後半)は一大プロレスビジネス変革期

プロレスの長い歴史の中には、大きなウネリの時期が何度かありますが、2010年代後半もまた大きなウネリの時期であったと言えると思います。

今回のウネリは「プロレスビジネス変革期」とも言えるような側面があると思います。

2012年のブシロードによる新日本プロレスの買収が最も想起される変化だと思いますが、実はそれ以外の国内主要団体にもビジネス側に大きな変革が起こっていました。

今回は、あまりまだ語れていない/もっと語られるべき新日本プロレス以外のプロレスビジネス変革期を特集致します。

全日本プロレス 〜秋山社長体制から福田社長への変革〜

新日本プロレスの次に歴史を持つ全日本プロレスは、2014年から秋山準選手が社長に就任し、プレイングマネージャーとして、試合・選手育成・社長業と3足のわらじを履いて団体運営を行ってきていました。

その中で、宮原健斗選手のような次世代を担うエースも育ってきた中で、2019年7月に福田剛紀さんに社長が交代されました。秋山選手は、経営から離れ試合・選手育成に集中をするということです。経営のプロである福田氏に経営を委ねて、秋山選手は現場監督として全日本プロレスを支えて行く形になると思います。全日本プロレスもまた新日本プロレスのように、ビジネスはビジネス、リングはリングの体制が確立したと言えます。

これからの全日本プロレスは、宮原健斗選手を中心に他団体とあまり交流はしない鎖国に近い体制で自分たちのプロレスをじっくり広めて・深めていく気配がありますが、今後の動きに期待です。

プロレスリング・ノア(NOAH) 〜親会社の交代によってマーケティング強化〜

故・三沢選手が立ち上げ、一時期は新日本プロレスと並ぶ/追い越す勢いでプロレス界を牽引したNOHAも大きな変革期を迎えています。

2019年1月に、ノアはリデットエンターテインメントというパチンコホールを中心に広告事業を手がける会社に買収をされて子会社になりました。リデットエンターテインメントには、元新日本プロレスの役員や、長州力さんも役員として名を連ねるなど、買収前からプロレス界と縁の深い会社です。

リデットエンターテインメント買収後、「脱三沢」を掲げ、リングの色を伝統のグリーンからホワイト基調への変更や、新エースとして若手の清宮海斗選手を全面に押し出すなど、これまでのNOHAのイメージや雰囲気を刷新する動きに出ています。

またプロモーション手法も広告事業で培ったノウハウを活かし、様々なメディア露出や企業コラボなど活躍の場を広げている印象があります。三沢選手没後10周年を乗り越えて、社長も6月に交代されました。

NOAHも新日本プロレス/全日本プロレスと同様に、ビジネスとリングがそれぞれのプロフェッショナルに委ねられる形となり、そして鎖国体制を主軸に自社興行に重きを置いています。まだまだ若い清宮海斗選手が真のエースとして団体を牽引し、プロレス界に大きな渦を起こすのか注目です。

参考リンク:「プロレスリング・ノアのノアの方舟となるか!?リデットエンターテインメント社について調べてみました。」
https://note.mu/olu/n/na73457c2cdfe

DRAGON GATE 〜岡村社長体制からの別れとレジェンドとの接触〜

「イケメンレスラー」「激しいユニット抗争」「細マッチョ」などを強みに女性ファンを取り込んだパイオニア的存在であるDRAGON GATEも大きな変革がありました。

2018年5月7日、DRAGON GATEの運営会社が株式会社ドラゴンゲートから株式会社ドラゴンゲートエンターテイメントに移行することを発表[2]。株式会社ドラゴンゲートエンターテイメントの代表に木戸亨が就任。株式会社ドラゴンゲートは代表の岡村隆志が病気療養のため取締役会で退任が決定してCIMAが代表に就任。株式会社ドラゴンゲートエンターテイメントは日本事業、株式会社ドラゴンゲートは海外事業を展開していく。

wikipediaより

同じような名前が並び混乱しそうですが、簡単にいうと2018年5月にDRAGON GATEを黎明系からずっと引っ張り続けたビジネス側の立役者である岡村隆志社長がご勇退されたということになります。

DRAGON GATEを今の形へと作り上げ、大袈裟に言うならば、女性ファンを取り込む方法を確立させ今のプロレスブームの礎を作り上げた岡村社長という大きな存在とお別れにすることになってわけです。

そんな新たな一歩を踏み出すことになったDRAGON GATEは、今年20周年という節目ということもあり、DRAGON GATEの前身ともいえる闘龍門プロレスの創始者であるウルティモ・ドラゴン選手との接触を強め始めました。言うなれば、ブシロード体制の新日本プロレスがアントニオ猪木氏をリングに上げようとした/上げたことに匹敵する衝撃的な展開となりました。

また海外事業は、CIMA選手が代表を務めて日本とグローバルそれぞれで展開していくことも発表されており、原点回帰/温故知新の動きは次にどんな風景を日本・世界のプロレス界に見せてくれるのか注目です。

参考:
http://boku-pro.com/news/view/19224

まとめ

【全日本プロレス】ビジネス/リングの専任体制。新エース軸の鎖国での自社興行重視へ。

【NOAH】新親会社でプロモーション強化。新エース軸の脱原点で鎖国での自社興行重視へ。

【DRAGON GATE】育ての親の勇退で日本・海外での分業体制へ。原点回帰で次なるステージに。

原点に戻る団体、原点を脱する団体、そしてビジネスとリングを専門家同士に分ける団体、改めてリングとビジネスが混じり合う団体。それぞれ戦略はことなりますが、新日本プロレスが牽引する令和のプロレスブームにそれぞれの団体が挑んでいます。今回取り上げた団体以外にも日本国内には個性豊かな団体がありますので、また別の機会にビジネス視点で取り上げたいと思います。