欧米のマット界を揺るがす「#SpeakingOut」運動
#SpeakingOut というハッシュタグをご存知でしょうか。
日本ではまだ大きな騒動にはなっていませんが、欧米のマット界で大きな波紋を生んでいるハッシュタグです。
SpeakingOut = 声に出して言う
この運動は、プロレスラーやプロレス関係者によるDV、性的行為の強要、未成年との性行為、セクハラ、パワハラ、モラハラなどを、プロレスの関係者や関係した人間、場合によっては女性レスラーらが告発する運動です。
イギリスのマット界から始まった運動ですが、現在はWWEやAEWなどのアメリカの巨大団体にも飛び火し、大きなムーブメントになっています。
既にWWEでは解雇処分も
WWEではこの #SpeakingOut の動きを重く受け止め、これら告発された行為が事実であるならば容認しないという声明を発表しました。
そして、告発されて事実が確認されたジャック・ギャラガーの解雇を発表。さらに、マット・リドル、ジョーダン・デブリンに対する調査を行っています(6/23現在)。
欧米プロレスメディアによると、他にもWWE UK、AEW、ROHにも告発されている選手が複数名いると報告されており、波紋は広がっています。
対岸の火事では済まされない日本のマット界
今回告発されている選手の中には、日本でも馴染みのある選手もいます。
マーティー・スカル選手
ウィル・オスプレイ選手
マイケル・エルガン選手
などなど
そして、インパクトレスリングは、マイケル・エルガン選手の停職処分を発表しました。
さらに、マーティー・スカル選手は自身のSNSで過去に16歳の未成年の少女と性行為を行った事実を認める内容をツイート。
気になるウィル・オスプレイ選手の詳細は?
まずオスプレイ選手は、今回の騒動について早い段階で自身の考えを主張する声明をSNSで発表しています。3年前の出来事であり、既に告発者であるポリアンナさんに謝罪も済んでいるという内容です。
声明の中で語られているポリアンナさんは、女性レスラーです。彼女は、オスプレイ選手の友人らにレイプを受けた主張しました。また、彼女の所属団体にオスプレイ選手らは脅迫をし、彼女を解雇させたという内容も主張しています。(※オスプレイ選手は解雇させるような力は自身らにはないと否定しています)
また別の女性レスラーは、オスプレイ選手にビーガンであることを理由に、椅子に縛り付けられるなどの暴行や暴言を吐かれたと告発しています(こちらも真偽は確認中)。
またこれも別の告発ですが、オスプレイ選手がファンに対して映画の寄付金詐欺を行ったという趣旨のものも散見されます。
ファンにとっては信じがたい内容ですし、真偽についても今後さらに精査されていくべき内容ですので、あくまで現在告発されているツイートとしてお伝えできればと思います(オスプレイ選手を擁護も批判もする立場ではないです)。
真偽も含めてウィル・オスプレイ選手については、まだ続報待ちという状況ですが、結果次第では、上場企業の子会社でありコンプライアンスの重視が求められる新日本プロレスへの参戦は厳しくなる可能性もあります。
日本でも巻き起こる可能性も。求められるのはさらなる健全化。
最初は小さな運動であった #SpeakingOut という運動ですが、その拡大の勢いは止まらず、日本でも巻き起こる可能性はあります。
ファンが拡大し、上場企業が資本参加するようになったマット界。この運動は決して悪いものではないと思います。むしろ、この運動をきっかけに、さらに健全になり、今よりも大きな声でプロレスを応援できる世界が訪れることを願います。