プロレス業界2020年6月

激動のプロレス業界を解説! -2020年6月編-


①新日本プロレス大会を再開

まずは明るい話題です!110日ぶりに新日本が大会を再開しました。

観客を入れての大会は来月からで、まずは無観客の配信のみで復活しました。

とはいえ、復活初回の動画配信サービス「NJPW WORLD」の視聴数は4万人を超え、東京ドーム大会に匹敵する数字を記録し、ファンの待望度が数字にも現れました。

②有観客試合も続々再開

次も明るい話題です。

みちのくプロレスはすでに新型コロナの感染者がゼロである岩手県での有観客試合を再開していましたが、他の団体でも徐々に有観客試合が再開し始めました。

まだまだ普段とは違い、観客席を間引く対応なども行われていますが、かつての風景が戻りつつあります。

③全日本プロレスから秋山選手がDDTへレンタル移籍

全日本プロレスの看板・顔とも言える秋山選手がDDTへのレンタル移籍を発表しました。

今回はこの理由を深掘りして考えたいと思います。

1.福田社長の改革路線のため

秋山選手は東スポの取材に対して

「(社長時代に)俺は俺の思う全日本を目指していた。でも福田社長はオーナーのころから別のことをやりたかったんだと思う。目指す方向が違ったということ。若手のコーチを変えるっていうのは、団体の全部を変えるっていうことだから。確かに(コーチ解任で)『俺の仕事は終わったんだ』とは思った。でも、だからって腐っていたわけじゃないし、与えられたことを自分なりにやっていたつもり」

https://www.tokyo-sports.co.jp/prores/ddt/1937325/

と回答している通り、秋山選手が目指す全日本プロレスと、福田社長が目指す全日本プロレスの形が違うことがわかります。

福田社長が目指す全日本プロレスは「改革路線」と呼べると思います。

かつて新日本プロレスが低迷時代からブシロードの買収と重なるようにして、棚橋弘至選手による「脱・アントニオ猪木」や、新日本プロレスの生え抜きではない外道選手をブッカーとした(噂ではあります)改革が現在のV字回復の原動力として機能しました。

おそらく福田社長も、全日本プロレスを新型コロナ以降、大きく回復させていくために、新日本プロレスのように改革路線によって牽引したかったのではないでしょうか。

2.運営状況が厳しい中、給与が高かった可能性も

従来型の会社と同じようにプロレス団体も年次が高いほど、報酬が高くなります。

現在50歳で、年次としてもまた知名度としても高い秋山選手は、全日本プロレスの中では、高い報酬を貰っていた可能性は高いです。

しかし、絶好調とは言い難い現在の全日本プロレスのビジネス状況からすると、少々報酬が高すぎた可能性も推察できます(あくまで推察です)。

そのため、今回レンタル移籍とサッカーチームのような方法を取ったのは、秋山選手の報酬もDDTプロレスに支払って貰えるメリットがあるためだと考えられます。

また、退団をしていない理由は、場合によると秋山選手のレンタル料として、DDTプロレスが全日本プロレスにフィー(費用)を払っている可能性もあります。

つまり、全日本プロレスとしては、秋山選手の給与が浮く+DDTプロレスからレンタル料が貰えるというメリットを享受している可能性はあります。

以上のような理由からのレンタル移籍ですが、今後の全日本プロレスがどのような形で進んでいくのか非常に興味深いです。

④ZERO1から主力3名が退団

ZERO1から、主力の耕平選手、高岩選手、日高選手ら主力3選手の退団が発表されました。

背景には経営難による新体制の早期崩壊

新型コロナで運営状況は厳しいと考えられましたが、それが目に見える形となりました。

ZERO1の運営会社は、3月に「ドリームオンステージ」から「iFD(アイエフディー)」に変更されたばかりでした。

しかし、直後に新型コロナで興行はすべて中止。そして、4月には新しく代表になったばかりの岩本氏から選手、スタッフの給与8割カットが通達されたそうです。さらに、その直後に岩本氏は団体を去ったそうです。

つまり、ZERO1の新体制は3月から1ヶ月あまりで崩壊し、選手もスタッフも給与がほぼ無い状態であったと言えます。

その中で、色々な想いを抱きながら主力の耕平選手、高岩選手、日高選手が退団となりました。

新しいオーナー企業との交渉には入っているとのことですが、今後ZERO1が継続されているかの瀬戸際になりそうです。

⑤告発とコロナで揺れる海外マット

#SpeakingOut による告発

本メディアでも既に取り扱っており大きな反響を頂いておりますが、SNSで#SpeakingOutというタグをつけて、プロレスラーや関係者から受けたセクハラやパワハラや詐欺などを告発する運動がイギリスから始まり、現在は欧米全体で大きなムーブメントとなっています。

現在も運動自体は続いており、また選手の処分も検討中である場合もあるため、継続してウォッチしたいと思います。

選手の新型コロナ感染

米国では現在も爆発的に新型コロナの感染者が増加しています。

プロレス業界も例外ではなく、WWEのレニー・ヤング選手も感染が確認されました。

レニー・ヤング選手は、日本でも人気の高いジョン・モクスリー選手のパートナーです。そのため、モクスリー選手も陰性ではあるものの、大事をとってAEWの大会を欠場するなど、影響が出ています。

まだまだ米国全体で感染者が急増しているため、プロレス業界も対岸の火事ではありません。